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”生きづらさ”を考える

9月22日(木)の探究の時間は、白河市にあるKAKECOMIの代表であり、ソーシャルワーカーの鴻巣麻里香様においで頂き、”生きづらさ”について授業をして頂きました。

ソーシャルワーカーとは、生活相談員のこと。様々な事情で困っていて、どこに相談していいかわからない人の窓口となり、様々な機関(医療、教育、福祉、介護、警察、弁護士など)へ橋渡しをしてくれる存在であり、様々なことに幅広く精通していないといけない職業です。

また鴻巣さんはKAKECOMI(駆け込み寺+コミュニティ)を立ち上げ、相談だけでなく、自らこども食堂やシェアハウスなどの居場所づくりも行っています。

鴻巣さんは授業の中で、”生きづらさ”を題材に何か自分の生活がうまくいかないことは自分の努力や気持ちなどが原因ではなく、社会的な構造の問題だということを教えてくださいました。

例えば、昨日まで普通に歩けていたのに車椅子生活になってしまい、今までの生活より様々な面で不便を感じていしまうのは、社会が普通に歩ける人様に作られている構造こそが原因であると説明してくださいました。

何不自由なく生活していたときは感じなかったことがある日突然、不自由を感じてしまうこと。それを普段は何事もなく通れるのに、たまにセンサーが反応せず、いきなり壁として立ちはだかる”自動ドア”と似ている、そしてそれが知らないうちに得ている”特権”と呼ばれるものであると鴻巣さんは教えてくださいました。

また世界に目を向け、社会的不平等をYou Tubeの動画を使用して説明して頂きました。

自粛生活の影響で、家に居場所がないのにいなければならない状況が新たに生まれたことや、18歳が成人として扱われることになり、救う手段が増えたことなど、現在の社会的な構造も一進一退の状況です。

その中で最後に生徒たちに投げかけた言葉は、いったんは上手くいかないことを社会(世の中)のせいにしてしまおうということでした。
残念ながら、社会の動きは環境の変化よりも遅くなってしまいます。自分の軸に立ち返り、自分はこの社会の中の1人としてどう考え、どう向き合い、何を変えられるのか。その子が大事だとお話してくださいました。

まさに探究。「幸せな人生ってなんなのだろう。」今日の授業を通して、そのカケラをまた頂いた素敵な時間でした。本当にありがとうございました。

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