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ルールメイキング

11月24日(木)の探究は弁護士の鎌田千翔さんに来校頂き、授業をして頂きました。

職業は知っていても、実際に深く弁護士の仕事を聞く機会がない職業。千翔さんはまず、生徒達に弁護士のイメージを質問しました。

「弱い人を守る人」,「犯罪者の刑を軽くする人」,「冤罪を防いでくれる人」と大人の私たちが持っているイメージやテレビや映画などで観るイメージと同じような意見が出ました。

こんなイメージ???

千翔さんは、弁護士には大きく分けて4つの仕事があると説明してくださいました。
①法律事務所での仕事
 刑事裁判や民事裁判を担当したり、一般人や企業の法律の相談を受ける仕事(一
 般的にみんなが思っている弁護士のイメージ)
②発展途上国で法律を作る仕事
 発展途上国が法律を作るために様々な国の法律をもとに支援する仕事
③国やまちに関わる仕事
 外交官や県庁など公務員として国の交渉やまちづくりの条例づくりに関わる仕事
④企業に所属する仕事
 会社が法律に違反しないように、会社のルール作りをする仕事

千翔さんはその中で④の企業に所属されながらお仕事をされています。
また弁護士になる方法も法学部に入学し、司法試験を受験してなるというルート以外にも、一般の大学卒業後に法科大学院を3年で司法試験が受けられ、千翔さんもそのルートで弁護士になった1人です。

法律の言葉をどう解釈し、その壁を越えることができるかということが弁護士の醍醐味だという千翔さん。今回は、身近に起こるであろうケースをもとに、実際にルールを作るというグループワークを行いました。

答えが決まっていない事象に対し、様々な立場の視点で考え、その役割でのメリットやデメリットを出し合いながら、以下考え方をベースにルールメイキングをしていきます。

ルールメイキングの考え方
①手続きが公平なこと
②手段が相当であること
③ルールが明確であること
④ルールが平等であること

それぞれの立場で意見を考える生徒達
担任の先生も挑戦!
ルールメイキングの発表

最後にグループごとに発表をしました。どれもとても魅力的なルールが生まれ、聞いている側も納得してしまいました。

現在AIによって判断をしてもらう研究もされているそうです。しかしAIに情報を入れるのは人間。どんなに平等に考えて情報を入れてもその人の思想が入ってしまうそうです。アメリカの研究では、AIに複数人が関わり情報を入力し、ジャッジさせたところ、肌によって刑の処罰が左右されてしまう事例もあったそうです。

ルールメイキング。みんなが公平・平等に。その難しさと楽しさを味わうことができた貴重な時間となりました。