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食農教育を大事にする

食農教育とは、一般的な食育活動に加えて、それを支える農業や地域、自然との関わりにも注目し、私たちの食を支える農業活動を知る・体験することです。

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食育って?
”食育”の定義は、「食」をめぐる環境の変化の中で、国民一人ひとりが「食」に関する適切な判断力を養い、生涯にわたって健全な食生活を実現することにより、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成を資することとされています。
                              食育基本法より

私たちは”食”と”農”についてどのくらい知っているのでしょうか。交通機関の発達や情報化社会の浸透によって、私たちの生活は便利になりました。”食”に関しても、外部化、簡素化、多様化によって豊かになりました。
しかしその一方で、生産の現場と消費の場面の距離が遠くなりました。距離が遠くなると、その大切さが気薄になります。

私は日常に必要不可欠な”食”を、学校で学ぶことが少ないことに違和感がありました。また福島県という土地で、”地域”と”農業”は切っても切り離せない大切なもの。その景色が当たり前になっているからこそ、本来の素晴らしさに気づけていないのではないかと思ったのが食農教育を探究に組み込んだきっかけです。

食農教育を「探究Ⅰ」で組み込んだ理由はもう1つあります。高校生に夢を聞くと、”夢=職業”という発想をしている生徒が多いのです。そのため農業と聞くと、ほとんどの高校生は「私は農業をやらないから、学ぶ必要がない」という結論を出してしまいます。
現在、環境問題や世界情勢、新しい病気など未知の時代に突入しています。今や昔の”職業”から夢を考えるのではなく、”自分が幸せになる”から夢を考えなければならない時代となりました。
新しい発想からの夢を描くためには、様々ものを再定義する必要があると私は考えています。Society4.0(情報社会)からSociety5.0(創造社会)に突入するにも関わらず、昔の考え(農業についても)のままではいけません。昔の固定観念に囚われることなく、様々な知を蓄える必要があると考えています。

知を蓄えた先に、いつかその知の点が線でつながり、”自分の幸せを描ける”生徒に育ってほしいと私は考えています。

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