3,000円の使い方
6月16日(木),7月15日(金)の「探究Ⅰ」の時間は、福島信用金庫様とのパートナーシップ協定授業となりました。
福島信用金庫様とは2021年7月16日に、”「SDGs」を地域で学ぶパートナーシップ協定”を締結させていただきました。「持続可能な社会」を創るため、そして未来の大人たちのために、探究学習・探究活動の様々な取り組みを応援していただいております。
今回は、
③すべての人に健康と福祉を
④質の高い教育をみんなに
この2つについて、「農福連携で伊達市の美味しい発信を!」、「6次化商品に新たな価値をプラス〜機能性表示とアップサイクル〜」を題材たして学び、SDGsを通して伊達市を学ぶ機会にも繋げています。
高校生だけでなく、沢山の大人達に混ざっての研修。生徒達はいつもより違った雰囲気に最初は緊張していましたが、わからないことに必死に向き合い、自分の学びに繋げていました。
特に印象深かったものは、農福連携事業について。
健常者でも得意・不得意があるように、障害のある方でも”細かい作業が好きな方”や”身体を動かすことが得意な方”など様々。その中で農業分野の人手不足や管理・維持において今後ますます重要になる事業です。
今回は社会福祉法人ひろせ福祉会の三浦様、そして福島県授産事業振興会の渡部様にご講演いただきました。
農福連携って??
農業者と福祉事業者が連携し、障害のある方の農業分野での就労を支援する取り組みです。農業側の労働不足と福祉側の工賃向上という双方の課題を解決するために進められています。
突然、高校生が質問をされます。「皆さんは3,000円があったら、何をしますか。」高校生が一通り質問に答えた後、「実は3,000円というのは、障害のある方の最低賃金なんです。」という答えに、最初は私もピンときませんでした。
障害者の労働活動時間は、健常者の8時間の半分の4時間。そう考えると、時給750円。健常者とあんまり変わりなさそうです。
と思った瞬間・・・。次の言葉に衝撃を受け、言葉を失いました。
「実は3,000円というのは、障害のある方の最低賃金なんです。」
「1ヶ月間の。」
1ヶ月の賃金が3000円!!私は本当に世の中のことを何も知らないんだなと恥ずかしく思いました。
障害者年金でもらえる金額は、約65,000円。渡部さんは農福連携事業で、”障害のある方の家族を笑顔にしたい。”、”日々のおかずを1品増やしたい。” そのために農福連携事業、そして独自の6次化商品の開発が必要であると話してくださいました。
講演会後の生徒達は、3,000円という金額をどのように感じるようになったでしょうか。この事実に向き合うこと。それだけで、昨日より世の中のことを自分事として捉えられた貴重な1日になったと思います。
視野を広げる。彼らの高校生での体験値はまだまだこれからも続きます。
福島信用金庫とのパートナーシップ協定の記事
https://www.seikogakuin.jp/wpblog/福島信用金庫様とパートナーシップ協定締結!/