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広がる世界の扉を開く、挑戦する勇気の1歩

プロフィール

キッチンカー運営:目黒耀さん


クラウドファンディングを達成し、Juice Stand MG の代表へ

「探究Ⅰ」授業:なりたい自分とあなたにしかできないこと

はじめに

おばあちゃんの果樹園の手伝いをしていたそんなある時、形が悪かったり傷のついた果物が味は同じなのに商品として届けられない現状を知ります。そんな果物を”コールドプレスジュース”にアップサイクルして販売している目黒輝さん。フルーツのようにフレッシュさを忘れず、常に挑戦し続ける目黒耀さんのインタビュー記事をどうぞご覧ください。

コールドプレスジュースって?

コールドプレスジュースとは、素材に熱を加えず生のまま(コールド)、強い圧力をかけて(プレス)、素材が持っている水分を搾り出すジュースのこと。素材の水分だけで作るので大量の生きた栄養を一気に摂取できること、またプレスをかけることで不溶性の繊維質を分離して完全な液体状態で体内に取り入れることができるのが大きな特徴です。不溶性の繊維質があると、体は消化をさせるために内臓に働いてもらう必要がありますが、液体状態だから体に消化の負担をかけることなくダイレクトに効率的に摂取できることが、大きなメリットです。

おばあちゃんちの果物を使用したコールドプレスジュース

仕事・取り組みのきっかけ

大学時代から海外旅行を通して多くの人と触れ合ってきたこともあり、大学卒業後は、海外で仕事や生活をしたいと思っていました。そんな時訪れたのがコロナウィルスです。その影響から海外に行くこと自体が絶望的となりました。
自分の人生設計を見つめ直している中、おばあちゃんの果樹園でしばらく働くことにしました。そこで作物を育てる大変さと形の揃ったものしか商品にならず、それ以外は廃棄されてしまうことに改めて直面しました。
小さい頃思っていた「なんで味が同じなのに傷があるだけで捨てられてしまうの?」という違和感。大人になった今、同じ愛情で育てられた果物達をどうにかしたい、おばぁちゃんちの果物をもっとたくさんの人に知ってもらいたいという思いが再燃しました。そして生み出した私ができる術、”Juice Stand MG”が始動しました。

キッチンカー"Juice Stand MG"号

仕事・取り組みの内容

今までは廃棄されてしまっていた果物にフォーカスをあて、それをコールドプレスジュースにアップサイクルし、果物本来の美味しさをたくさんの方に届けています。
1つのところに留まることなく、たくさんの人と交流したいという思いから、実店舗ではなく様々な土地に赴き販売できるキッチンカーというスタイルを採用しました。
また、コロナウィルス真っ只中の2021年9月に事業をスタートさせた理由は、最悪な状況からスタートすれば、あとは昇っていくしかないと考えたからです。
お仕事の中で意識していることは、お客様が話しやすい環境をつくりだすということです。まずは私のキャラクターを知ってもらい、ジュースを通してたくさんの方と繋がりたいと思っています。また、ただジュースを提供するだけでなく、果物が育つ過程やジュースになった果物がどういうものかを直接お客様に知ってもらうことで、果物の価値や現状を知ってもらいたいと思っています。

高校の「探究」についてどう思うか

とても面白い教科だなと思います。社会にまだまだ積極的に取り組んでいかなけばいけないことがたくさんあります。それらは本来、大人が考えなくてはいけないですが、高校生うちから自分ごととして捉え、行動できる環境があることでもしかしたら大人では気づけない高校生目線でアイディアを生み出せるのではないかと思います。また高校生のうちに社会と繋がれる、関われるということは今後の人生においてかけがえのない財産になる経験だと思います。

もし高校生のときに「探究」の授業があったらどういう人に出会いたいか

アントレプレナーシップを学び、若手の社長さんにお会いしたいと思います。組織づくりはどうしたら良いか。コミュニケーションにおいて大切なことは何か。失敗談や経験談など0からつくり上げている若い人の目線を知りたいと思います。そんな人に高校時代に出会えたら、今と違う新しい自分に出会えたかもしれません。

もし高校生に戻ったとしてチャレンジしたいこと

高校のみんなとダンスなど何か1つのことに打ち込むことができるチームをつくりたいなと思います。みんなで同じ目標に向かって突き進む過程を楽しみたいと思います。高校生にしかないできないことって沢山あります。楽しむことも真剣に。真剣に取り組むからこそ、その先に次に進むヒントや発見があると思います。是非様々なことにのでチャレンジしてみてください。

進路選択で大切なこと

高校時代は将来、何をやりたいかを明確に”職業”として見つけることができませんでした。ただ漠然と国内外問わず、たくさんの人(社会)と関わりたいという目的はずっと持ち続けていました。そのため様々な視点で物事を見る力を養いたいと思い、総合大学を選択しました。
何もやりたくないと思っている人はもしかしたら今自分が持っている選択(職業)
の中から物事を決めなくてはと思っているのかもしれません。
やりたいことがはっきりしている人はそれに向けて突き進んでください。やりたいことがはっきりしていない人は、自分はどういう大人になっていたいかということだけは持っていてください。そして広い視野を持ってたくさんのことに挑戦し、選択肢を増やす行動をしてください。
高校生の私が今の私を想像できたでしょうか。自分の目的を忘れず、様々な出会いや挑戦のおかげで今の自分があると思っています。

つながりはどんなところから生まれてくると思うか

”一言添える”ことからつながりは生まれてくると私は思っています。例えば自分が知り合いから紹介された方に対しては、会う前から興味を持ち、その人がやっていることを事前に調べて会話をします。それによって普通の会話よりも一言添えることができます。その一言で会話が広がり、新しい人とのつながりになると思っています。それは接客にもいかしており、会話の中からお客様の様々な情報を収集し、”一言添える”ということを常に意識しています。

高校生に向けてのメッセージ

今しかできないことにたくさん挑戦していってほしいと思います。やらない後悔よりもやって後悔したほうがいいと思っていて、やりたいことは真剣に全力で行動に移してほしいです。自分で決めたことなら失敗しても誰のせいにもできませんし、そこで得られることは沢山あるはず。ですから自分の中で納得するためにまずは行動することが大事だと思います。
高校生の皆さんの中には周りにどう見られているかがとても気になる人もいるかもしれません。しかしその時点で、他人の人生を歩んでいるということになりませんか。他人からどう思われるか(他人に左右される人生)ではなく、自分が幸せになる人生(自分が決めた人生)を是非歩んでほしいとと思っています。

取材後記

予期せぬことが起こり、選択をあきらめざるを得ないときがくるかもしれない。そんな時こそ、今の自分にもう1度目を向け、自分ができることから行動に移すことが新しい選択肢へつながる道筋なのかもしれない。自分のコンフォートゾーンを抜け出すことはとても難しい。しかしその1歩を挑戦することができれば、みたこともないワクワクする世界が広がっているかもしれません。皆さんもJuice Stand MG号のように未来へ走りだしませんか。