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『未来洞察!防災と探究』②

消防士の佐藤雅人さんのお話で印象に残った言葉ありました。それは災害対策は「想像と準備」であるということです。

昔ドラえもんの未来道具だったものが、今は現実として世の中に出ているものが沢山あります。
例えば、
・糸なし電話→スマートフォン(携帯電話)
・そっくり銅像キッド→3Dプリンタ
・イージー特撮ビデオ→編集ソフト

などがその一例です。

”防災”も同様。人間が想像できるものは可能性が高いか低いかだけで起こり得る未来であること。自分の進路以外で未来を考える上で、”防災”というテーマは非常に有効な未来を考えるテーマになるのではないだろうかと仮説を立て、授業を行いました。

2週目は”防災”をテーマに現在と未来にフォーカスを当てた授業を展開しました。福島は自然災害という観点で、様々な想像ができる県です。

・風水害(台風,洪水など)

洪水により、電車や道路が使用できなくなるかも。

・地震(プレート地震,内陸地震)

大きな地震が来るかも。

・火山噴火(吾妻山,安達太良山)

火山が噴火するかも。

以上の3つの災害に向き合うため、グループに分かれて調べ、以下の点について学習を行いました。

①災害について情報収集し、まとめる
②災害によって発生することを想像する(調べる)
③災害によって(②によって)発生する障害を想像する(調べる)
④そのために必要な準備を考える

グループごとの調べ学習の様子

必ず起こる未来の災害を自分ごととして捉え、自分ができる準備を可視化して情報をシェアすることを行いました。

下の表は、”阪神・淡路大震災における救出のグラフ”ですが、道路などが寸断された状況において、1番人を救っているのは近隣住民であるということがわかります。

情報量があることがどれだけ災害時に自分と家族、そして周りの人を助けらるかが顕著にわかるデータです。

災害時の救助の主体は近隣住民

今(現在)私たちができることを、シェアした生徒。ここからが”未来洞察”をテーマとした探究に移っていきます。

現在の起こりうる未来のために、それを新しい発想で防いだり、軽減したりする防災グッズの未来の記事を見つける個人ワークへを行いました。

例えば、

防災スーツに関する記事

自分がそれぞれの関心を持った自然災害についての起こりうる未来を変えるかもしれない種を集めていきます。

そしてそれがさらに進化したら、未来の防災はどのよう変わるかを想像し、”かもしれない未来”を創造します。

今は”カタチ”にすらなっていないもの。授業の最後は、その”かもしれない未来”を文章ではなく”カタチ”にすることを実施しました。

創造なので正解はない。自分のイメージに身を任せて制作。
創造力が爆発。やっぱり高校生の発想は面白い
自分で考えた未来の防災グッズの完成!

”防災”という観点から、自分の未来に向き合った生徒達。「未来ってなんかワクワクじゃない??」最後はそう感じてほしいという願いも込めて・・・。

自分が創造した”未来の防災グッズ”が完成した生徒の表情は今までに見たことない素敵な表情で溢れていました。

まだないものだから、全てが正解。素晴らしい、そして面白い発想で未来を創造した生徒達。そんな生徒達は自分の未来もワクワク変えてくれるはず。そしてそれを一緒に伴走するのが私たち教員の役目。

2022年の探究の授業が終了。年が明けると1年生3学期・・・ではなく、2年生0学期のスタートです。